「…うッ……はぁっ……!」
絶えず口から零れる甘い声を、唇を噛んで耐えながら総司令は頭を振る。
いつもと同じ日常の日。天井まで伸びているる大きな窓の向こうにもいつもと同じ風景。総司令室の内部もいつもと違わない。ただ一つを除くと。
「や……やめてっ…ロシウ……!」
大きな椅子の前で、補佐官が自分の膝の間に跪き、積極的に頭を上下で動かしていることだけが、いつもと違うところだった。
「ん……っ……どうして……まさか、ん……気持ちいいじゃない…というのですか」
そう言いながらも、彼は舌先で執拗に自分のものを籠絡していく。
「…っ…こう、ゆ…するの……嫌だと……いつも言ったくせ…に…!」
強く吸い上げられ、思わず悲鳴を飛び出す。
「ひぃ……!」
「…ん……いつも、あなたに……言われたように…すると思ったら……誤算です」
補佐官の手が上手に青年の中心を愛撫し、彼を限界まで引き上げていく。
「ひぃッ……! あぁ……や、やめ……! 出ちゃ……!」
泣き声にも似た声を上げると、彼は下から上へ一度舌を這わせて、
「それは困ります」
唇を離し、きっぱり言った。
口で自分を愛撫したのは相手なのに、なぜ自分の息が切れているのだろう。
火照る体の中から熱いものが込み上げてきて、今すぐ出してしまいたいのに。相手が自分のものをぎゅっと握っていて出せない。痛みにも似たその辛さに涙を流すようになる。
「ロシウゥ……」
「あなたも、いつもこんな風に僕を苛めてきたじゃないですか」
そう言いながら彼は張りつめた先端に爪を立ててくる。
「ひゃ……!」
「いいざまですね、総司令」
冷たい目で自分を見つめながら嘲笑する彼。
「ご……ごめん……もう…出させて……おねがぃ…」
ここまでしてお願いしたもの、聞き入れないはずがない。シモンはそう思っていた。
相手もシモンを許す気持ちになったのか、根元を握っていた手を離す。
シモンがほっとして、握り締めていた拳を開いて自分のものに触れようとした瞬間、
「触ってもいいと誰が言ったんですか」
そう言った相手が、自分の膝の上に腰を下ろしてきた。
「ロ……ロシウ……?」
「僕の中でいかなきゃ困りますよ。総司令」
「…ッ……!」
制止するひますらなく、相手が腰を沈め自分のものを奥深くまで飲み込んでいく。
「ひぃ……!」
嬌声というよりは悲鳴に近い声を上げ、太ももをがくがくと痙攣させる。自分の首に回されている腕に力が入るのを感じる。
やがて、接合部から熱いものが溢れ始める。
「あ……ぁう……ロ、ロシウ……」
今にも泣いてしまうような声で呟きながら、青年は身体を打ち震わせる。
「勝手にいっても良いと言った記憶はありませんが」
膝の上に乗りかかっている相手は、不機嫌な声で上げ自分を叱咤してくる。
「ご、ごめ……ごめん…!」
「つくづくいけない総司令ですね。この分まで、もっと気持ちよくさせて貰わないと」
「……それで俺は、ニアと一緒にナスで牛を作る夢を……ロシウ、ロシウ?」
「え?」
総司令に名を呼ばれ、補佐官ははっと我に返る。
「……すみません。ちょっとぼっとして……何の話でしたっけ」
「初夢よ、初夢」
「あ……」
なんとなく顔を赤らめる補佐官。
「ロシウはどんな初夢を見た?」
「……それは、言えません」
「えっ? 俺は言ってあげたのに!お前も教えてよ」
……あなたにああいうことをする夢を見たとは、どうも言えない……
心の中で嘆息して、補佐官は初書類を総司令に押しやることにした。
[補佐官の初夢]
END

|